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だが龍生の甘い望みと目論みはまさかの一言で断ち切られることとなる。 「そりゃあ、受けてないからね。試験。俺、実は裏口入学なんだよね」 「はぁぁ!?」 龍生は七夕の両肩をぐっと掴み、もう一度聞き返した。 「いまなんて?」 ―大事なことなので二度言わせてやる― 「だからぁ、裏口入学なんだって」 「う、裏口ってお前、カネか?カネで入ったのか?それともまさかのコネか?」 七夕は得意気な顔で即答した。 「そだよ。そのまさかのコネだよ」 気になった龍生は勿論聞いた。 「コネって誰のだよ?」 すると、2秒後とんでもない解答が七夕の口から飛び出した。 「おじいちゃん。実は俺の父方の祖父がここの校長なんだよね」
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