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「ま、いーや。会長、また涙を泣かせたら、……潰すかんな。」
「………」
「おい!!お前!潰すとか言っちゃダメだろ!!謝れよ!」
喚きたてる真琴をまるでいないかの様に無視した蒼は、俺を軽々と姫抱きにした。
嬉しくなって、蒼の首にぎゅうっと抱き付く。
そして生徒会役員を一瞥すると、悠々と生徒会室を後にした。
「…あ、お、」
「ん?」
「…たす、て、くれて…あり…がと」
「当たり前だろ?今まで我慢してたもんな、涙は」
生徒会役員が真琴に熱心で、仕事をしないこと、泣くのを我慢していたこと、全部蒼は知ってる。
俺が仕事に終われて眠れてない事に気が付かれて、無理矢理白状させられた。
蒼には心配かけたくなかったのに。
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