1章 始まりの鐘

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そんなことを考えてとぼとぼ歩いていると、いつの間にか駅についていた。 車は多かったが、駅のホームはかなりガランとしていてやけに寂しい。 『間もなく電車が入ります。危険ですので黄色い線の内側へお下がりください』 アナウンスが入り、私はその言葉通り少し下がった。 すると、ポケットに入れていた携帯が鳴った。 表示されているメアドは見覚えがない。 「……?誰、このメアド」 アプリの返信かと思って開いてみるが。 「……何これ?暗号?それともチェンメールの 文字ばけとか?」 数字とわけのわからない英語がずらりと、並ぶ画面に目を凝らしながら見つめる。 どう見ても読めない。 これは下手に手をつけると詐欺やらなんかに捕まるかも? 気にするものじゃないしすぐに携帯をしまった。 すると、階段付近からざわめき声が聞こえてきた。 ……なんだろう。もしやイケメン俳優とか!? なんてそんなことはないのに期待しちゃう。
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