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慌てて人が走ってくる音が次から次へと聞こえてくる。
「大丈夫ですかっ!?」
すると上から声をかけられる。
どうやら騒ぎを聞きたてた駅員さんがたくさんいた。
「えっはい。大丈夫です……」
大丈夫なのかよく分からないけど。
生きていることには変わりないから、大丈夫だろう。
『時間より少し電車の発車時刻が変更されます。ご確認の上―』
そうアナウンスが入ると肩の力が抜ける。
あんなに人が少なかった駅のホームは野次馬だらけになっていた。
駅員さんの一人が私に手を貸そうと手をさしのべてくれたが、年配の人だったので断り自分でよじ登った。
まぁ、そもそも男の人の手を握るのが嫌なだけ。
制服についた埃を払っていると、すごい視線を感じた。
「……」
私はその視線に耐えきれずその場から離れた。
「あっ君!」
駅員さんに呼び止められたが無視して早歩きで歩く。
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