1章 始まりの鐘

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したいことが出来るってことに魅力を感じるん だけど……みんなそれほどでもないみたい。 貧乏ってのもあるから、お金持ちに憧れてるんだろうね私。 「少しはさぁ~男に目を向けなよ!男に!」 金!金!と常に言ってる私に対してやはりみんな口を揃えて言う。 「イケメン探しはまあ得意だけど~……恋愛ってものには興味ないんだよね、私」 「けど、本当奈々のイケメンレーダーって当たるよなー」 何故かイケメンがいると、体が反応する私の変な体質。 大抵体が反応するとそこにはイケメンが。 いつの間にかその変な体質は勝手にイケメンレーダーと名付けられた。 まっ、人を見る目だけはあるんだから。 そんな体質が生まれるのも当然。 どや顔しながら、周りを見るとどっと笑いが沸き上がってきた。 まあ、きっと親に見捨てられてるから人に飢えてるってのもあるのかもしれないけど。 いやないか。 あんな奴ら私にとっては何でもない。 むすっとしてきた顔をほぐし、ふと時計を見た。
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