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……アイツ、年中発情期だな。
俺も女に興味が無い訳ではないのだが、別に興味がある訳でも無い。
単にホモ等の類ではないだけで、女にも特に興味が湧くわけでは無い。
……電話を掛けて来ていた相手は、友達と呼べる人間が1人たりともいないことで大体は分かると思うが、消去法で舎弟であるだが、町である度々に一緒に歩いている女が違うという奴だ。
まあ、俺にとって全くの無縁の世界に存在する奴であるのだが、舎弟である以上繋がりもある奴なのだ。
舎弟が、電話を掛け直して来ることは無く、蕎麦が茹で上がり、麺と麺つゆを丼の中に入れ、上に天ぷらを乗せると、橋と丼を持ってリビングへ。
リビングも、キッチンと同様に大掃除が済まされており、ゴミ一つない綺麗な空間で有る為、少し勿体ない気がする。
俺はソファに座り、手前に置いてあるテーブルに蕎麦を置き、テレビへ目を向ける。
年を越す10秒前という、何とも絶妙なタイミングだった。
『年越しまで後、10秒前! 9、8、7、6、5、4、3、2、1、ハッピーニューイヤー!』
1月1日を迎える瞬間、俺は蕎麦に手を付けた。
しかし、手を付ける前にマナーモードにしてあった携帯のバイブ機能が作動し、メールの受信を知らせる。
……あぁ?
蕎麦を食う邪魔されたことにより、若干の苛立ちを感じる俺なのだが、一応はメールを確認することにする。
大方、マメな舎弟によるあけおめメールだろうと考えながら。
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