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「全く、先生を連れ出さないでっていつも言ってるだろ!?」
ここはしっかりと、男っぽい口調を強調させる
子供って変に勘が良いからね!
子供に叱る内容ではなく、先生に言うべきことなんだけど、先生は子供達にせがまれたら断れないらしく、直ぐに遊びに付き合ってしまうため、子供達に言うのが効果的なのだ
「あぁ~あ、出たな口煩い小姑!」
生意気な為三郎に軽くイラッとする
別に私だって口煩くしたいわけじゃない
これが仕事であり、土方さんの命令だから仕方なく従っているのだ
ふふ…相変わらず生意気じゃないか、為三郎よ
「私は小姑じゃなくて、小姓だって何度も…」
「そんなんどっちでもええわ!この男女!!」
変な顔をされて「男女~!」と馬鹿にされた瞬間にぷちり、と何かが切れる
ダメだ、こいつ……シメる!
「んだと、このクソ餓鬼がぁぁぁぁぁぁ!!!」
「男女~、男女~」
「待てこらぁぁぁぁ!!!」
キャッキャと逃げる為三郎を全力で追いかける
許さんっ、今日こそは、このクソガキ為三郎に天誅を!!!
「勇坊は先に帰ってて?為三郎は僕が連れて行くから」
「うん!!」
この流れは、ほぼ毎回行われているお約束のため、沖田はため息をついて2人の後を追いかけ、勇坊は素直に母屋へ帰って行った
狭い屯所内を小さな子供を追いかけて全力疾走する
くそっ、下駄じゃなかったら、瞬殺なのに!!
別に男女と言われることに怒っているわけじゃない
そりゃあ女だから、そう言われるのは百歩譲って許す!
しかし、それに加えて小姓だからという理由で見下されているのが悔しいのだ
小姓が弱いだなんてルールなどないわ!!!
目の前をちょこまかと走る為三郎を睨むと更にスピードを出した
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