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「そこまで言うなら、為三郎はもっと綺麗に洗濯できるんだよな!?」
「当たり前や」
ほう、ならばお手並み拝見といこうじゃないか…
笑顔のまま為三郎の腕をがっしり掴む
腕に触れた途端に為三郎が硬直するのが分かった
「じゃあ、やってみせ……ぶぉふっ」
手を無理やりタライに突っ込んだ途端に、為三郎が私の腕を振り払った
そのため、汚れた水が顔面に直撃した
「さ、さ、さ…」
「さ?」
俯いたままぷるぷる震える為三郎
しかも、心なしか耳が赤い気がする
「触るな変態!!」
為三郎は濡れた手を振り回して、私の頭を叩こうとしたが、それを難なく避ける
こやつ、潔癖性か!?
何故か顔を真っ赤にして怒る為三郎
「お、お前なんかっ、沖田はんの色小姓のくせに!!」
地面の土をがっしりと掴み、投げつけられた
「うっぷっ、口に土がっ」
そして、問題が一つある……
「っていうか、色小姓って?」
悪口だというのは何とな~くわかる
色っぽいってこと?
だけど、それって悪口じゃないよね…
「こっ、この前、隊士達が言ってるのを聞いてん!意味は……その…」
「はいはい。意味もわらかずに叫んだと」
う~ん、後で沖田先生にでも聞いてみるか…
「というか、よくもやってくれたな!!」
泥だらけになった顔を着物の袖でゴシゴシと擦り、勢いよく立ち上がる
「うっ、うるさいわ」
「待てこら!!」
洗濯物は放置して、為三郎を捕獲すべく全力ダッシュをする
今度こそは仕留める!!
いつも八木家の母屋に逃げ込まれてしまう
今回も母屋に逃げ込むらしく、為三郎は屯所の出口から勢いよく飛び出した
すると、たまたま八木家の方からやってきた人とよくぶつかり、為三郎は尻餅をついた
「なんだこのクソ餓鬼……って、泥だらけじゃねぇか!」
突然怒鳴られた為三郎は地面に尻餅をついたままだ
「す、すんまへん……。あの、余所見してて「餓鬼だからって許されると思ってんのか!」
子供相手にも関わらず、男は大刀を抜くと上段から一気に振り下ろした
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