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「おはようございます!」
「おはよう」
「山南さん、おはようございます!!」
「加藤くんか、いい挨拶だね」
「あ、ありがとうございます!!」
「総長!朝ご飯の準備ができたそうですよ」
「わかりました。…すぐに向かいますね」
私はこの真選組で働いている。そして総長という役柄も貰っていて、日々土方君と書類を片づけたり、隊士達の鍛錬を見たりしている。
だけど一番の仕事は局長である近藤君を支えることだ。
そんな仕事に私は生きがいを感じている、素晴らしい職業なのである。
「おはようごさいやす」
「沖田くん!…おはよう」
「食堂に行くんですかィ?」
「うん」
「俺も行きやす!」
そう言って私の隣に並んで歩いている男の子の名前は沖田 総悟くん。隊の一番上の一番隊隊長で、かなりの実力者だ。周りから怖いとか冷酷に見えるらしいけど、実は姉思いの良い子である。
「つきやしたぜ」
「よし!いっぱい食べようね」
「…はい!」
私は自分のトレーを持ち、食べたい物を頼んでいく。
「今日は煮物が美味しいわよ!」
「わ!食べたいです」
女中の原さんが大根とブリの煮物を乗せるとトレーが一気に重くなった。
「大丈夫か」
その重さを和らげるようにトレーを支えてくれた人物を見上げる。
「ありがとう、土方君」
土方君は私の年下にも関わらず、副長としての働きぶりは感心するほどの人で、鬼なんて呼ばれちゃっている仲間思いの人である。
「土方さん。また犬のエサなんか持ってやすね」
「犬のエサじゃねぇ」
「里由さん行きやしょう!あんなモン見ちまったら、目に毒でさぁ」
「んだと…てめぇ!」
「はいはい!仲が良いのはわかりましたから、早く食べましょう?」
土方君と沖田くんをなんとか静かにさせ、私達はいつもの所の席で食べるのだった。
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