第1話

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「おはようございます!」 「おはよう」 「山南さん、おはようございます!!」 「加藤くんか、いい挨拶だね」 「あ、ありがとうございます!!」 「総長!朝ご飯の準備ができたそうですよ」 「わかりました。…すぐに向かいますね」 私はこの真選組で働いている。そして総長という役柄も貰っていて、日々土方君と書類を片づけたり、隊士達の鍛錬を見たりしている。 だけど一番の仕事は局長である近藤君を支えることだ。 そんな仕事に私は生きがいを感じている、素晴らしい職業なのである。 「おはようごさいやす」 「沖田くん!…おはよう」 「食堂に行くんですかィ?」 「うん」 「俺も行きやす!」 そう言って私の隣に並んで歩いている男の子の名前は沖田 総悟くん。隊の一番上の一番隊隊長で、かなりの実力者だ。周りから怖いとか冷酷に見えるらしいけど、実は姉思いの良い子である。 「つきやしたぜ」 「よし!いっぱい食べようね」 「…はい!」 私は自分のトレーを持ち、食べたい物を頼んでいく。 「今日は煮物が美味しいわよ!」 「わ!食べたいです」 女中の原さんが大根とブリの煮物を乗せるとトレーが一気に重くなった。 「大丈夫か」 その重さを和らげるようにトレーを支えてくれた人物を見上げる。 「ありがとう、土方君」 土方君は私の年下にも関わらず、副長としての働きぶりは感心するほどの人で、鬼なんて呼ばれちゃっている仲間思いの人である。 「土方さん。また犬のエサなんか持ってやすね」 「犬のエサじゃねぇ」 「里由さん行きやしょう!あんなモン見ちまったら、目に毒でさぁ」 「んだと…てめぇ!」 「はいはい!仲が良いのはわかりましたから、早く食べましょう?」 土方君と沖田くんをなんとか静かにさせ、私達はいつもの所の席で食べるのだった。 →→→
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