✨第二章✨秘書はひしょひしょなんて話さない。

3/3
前へ
/10ページ
次へ
龍子君はまだまだぶりっこである。 「アホはお前だ!いい加減にしろ!!」 「んまぁ、酷い!私と荘ちゃんの仲じゃない!!」 「会長!」 こんな中叫んだのは伊集院先輩だ。 「先程から何です!仕事はどうしたのです、仕事は!」 「あー。じゃ伊集院先輩、梨美ちゃんに秘書について教えてて。」 どうやら忘れてたんですね。 「分かりました。貴方、こっちに来なさい。」 「はぃ」 連れて行かれたのは給湯室だった。 「大まかに説明するわよ!まず、朝早くここに来て会長にお茶をお出しする。そして、書類の整理を手伝う。疲れてらっしゃる様なら、肩をお揉みする。あとは会長に言われた仕事をするだけよ。分かった??」 大きな声で言われたので、耳がキーンとする。 「は、はい…分かりました…」 「それから、お茶はそこ。きゅうすは二番目の棚。おぼんや湯飲み茶碗はその左よ。試しにお茶をお運びなさい!」 てきぱきしている。流石ベテラン秘書だ。 全て取り出し、水洗いして、丁寧にお茶を煎れた。運ぶ時の作法もきちんとした。 カチャ… 「お茶です。どうぞ」 ………… 伊集院先輩は呆気にとられている。 「失礼致します」 カチャ… 「…完璧だったわ」 伊集院先輩に褒められた。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加