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龍子君はまだまだぶりっこである。
「アホはお前だ!いい加減にしろ!!」
「んまぁ、酷い!私と荘ちゃんの仲じゃない!!」
「会長!」
こんな中叫んだのは伊集院先輩だ。
「先程から何です!仕事はどうしたのです、仕事は!」
「あー。じゃ伊集院先輩、梨美ちゃんに秘書について教えてて。」
どうやら忘れてたんですね。
「分かりました。貴方、こっちに来なさい。」
「はぃ」
連れて行かれたのは給湯室だった。
「大まかに説明するわよ!まず、朝早くここに来て会長にお茶をお出しする。そして、書類の整理を手伝う。疲れてらっしゃる様なら、肩をお揉みする。あとは会長に言われた仕事をするだけよ。分かった??」
大きな声で言われたので、耳がキーンとする。
「は、はい…分かりました…」
「それから、お茶はそこ。きゅうすは二番目の棚。おぼんや湯飲み茶碗はその左よ。試しにお茶をお運びなさい!」
てきぱきしている。流石ベテラン秘書だ。
全て取り出し、水洗いして、丁寧にお茶を煎れた。運ぶ時の作法もきちんとした。
カチャ…
「お茶です。どうぞ」
…………
伊集院先輩は呆気にとられている。
「失礼致します」
カチャ…
「…完璧だったわ」
伊集院先輩に褒められた。
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