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龍子はぷぅっと頬を膨らませた。
「眼鏡好きか?」
「クールビューティだからね。」
にっこりしながら返事をした。
「ほほぅ?すると貴様、俺の目を目潰し攻撃したのはそれか?」
ゴゴゴゴと恨みを込めて、荘太郎は龍子をにらんだ。
「やっだぁ、荘ちゃんのい、じ、わ、る♥」
「キモイは!あの時の恨み!!」
ガチャガチャガターンバリーン
二人は走り回って喧嘩を始めた。
「はぁ…」
元気過ぎる…ついていけない…ふぅ。
梨美は騒がしさで、肩を落とし、うなだれた。
バンッ!
唐突に扉が開け放たれたので、3人はビックリして、固まってしまった。
そこに立って居たのは、艶やかな腰まで伸びる長い黒髪、小さな口に整った顔だち。という、めったにお目にかかれない美人だ。
カッ、カッ、カッ、カッ、カッ、カッ。
彼女はゆっくりと、梨美のもとに近付いた。
「貴方が新しい秘書?」
部屋に響く澄んだ声だ。しかし、その声とは裏腹に、彼女の表情は怒りに近かい感情に満ちていた。
「……え、あ、私は…」
「そうですよ、伊集院先輩。俺専属です。」
いやいや、認めてないし、聞いてないよ…。
否定しようと思ったが、龍子に肯定されてしまった。
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