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ソル「こう見えて年上なんだから甘えとけ。減るもんじゃないしな。」
ソルはカノンノと一定の距離を保っている。
間合いの話じゃない。
心理的な話だ。
彼はカノンノを自らの世界滅亡の手段と考えるか、考えにくいが彼女を神格化して見ているのか、けして本音を見せない。
フレイ曰く誰でもそうらしいが、まるで自分を見ていないようにカノンノ自身が感じていた。
自分と話している時も自分ではなく自分とよく似た誰かと会話してるような。
ミーナ「カノンノおねぇちゃん!!」
誰かがカノンノの背後に抱きつく。
カノンノは、ため息をつくとそれに構わず引きずり歩いた。
ミーナ「ちょ!!無視しないで!いたいいたい!!」
叫ぶと金髪ツインテールの少女はほっぺを膨らませた。
ミーナ「少しは反応してよー!!スルーって地味に傷つくんだよ!!」
カノンノ「あなたに胸を揉まれたことは忘れてないからね。」
ミーナ「あははーあれはしゃこーじれーだよー。」
カノンノ「そんなんが社交辞令って、ついにラーグヴィスタは変態戦国時代に突入したの?」
カノンノが取り敢えずのツッコミを入れる。
ミーナ「それにしてもおねぇちゃんがアンリマユにきてから結構経つけど、なかなかなじまないねぇ。」
クルード「いつからここは仲良しクラブになった…」
ミントグリーン髪に眼帯をした青年が二階から顔を出した。
説明すると、一階が聖堂。二階が吹き抜けになっておりそれぞれの相部屋となっている。男が東側で女が西側。それぞれが中央の階段で左右に分けられている。
クルード「私達は、私達の世界へと帰るために利害が一致しただけにすぎない。馴れ合いなどいるか。」
ミーナ「むむむ…そうだけどさぁ、」
イスラ「それに、僕ローグ兄達以外と永くつるむ気ないし。僕も眼帯に一票。」
茶髪の少年がクルードに続けて言う。聖堂のベンチで寝転がっていたようだ。
ミーナ「みんなドライすぎるよぉ…」
カノンノはやれやれとミーナの頭を撫でる。
しかしカノンノを同意だった。
カノンノもここにいるのは世界を破壊する。ひいては世界樹を破壊する為なのだから。
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