第二章~邂逅~

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―――――― ―――― 砂漠往来用の騎常用首長鳥、シャルモスに股がり砂漠を駆ける二人の女性。 一人はくるくるの金髪に褐色の肌の小柄な体格の女性。 身長は150cm程で子供にしか見えないが、彼女は歴とした成人女性。 行商を生業にしているアミスと言う女性だ。 アミスの後ろにはもう一匹、大量の商売道具を乗せたシャルモスが追従している。 そしてもう一人の女性はアミスと対称的に高身長。 木綿で出来たローブを纏い、顔はフードに隠れ一見男か女かは分からない。 が、マントの上からでも分かる豊満な胸が、女性であることを主張していた。 アミスは行く先にヴォルテナの街を発見すると、声高らかにローブの女性へと声をかけた。 「ノエルちゃん! あれが砂漠の要塞都市ヴォルテナだよ! いやぁ、やっと着いたねぇー」 「着いたって、まだ結構離れてるじゃない。それに嫌よ。また蜃気楼だったってオチは」 ノエルの冷ややかな言葉に、やれやれと苦笑いを浮かべながらアミスは返す。 「相変わらずクールだなぁ。ノエルちゃん。アミスちゃんとはヴォルテナに着いたらお別れなのにぃ」 「そうね。感謝してるわよ。ここまで案内をしてくれたこと」 抑揚の無い淡々とした口調。 本当に感謝しているのかしていないのか。 ヴォルテナの町を目的地とし、砂漠を七日間共に旅をしていたアミスは、ノエルの冷めた態度は気にするだけ無駄だと、もう諦めていた。 「アミスちゃんも感謝してるよ。砂漠越えにはいつも魔物対策にガードを雇うんだけどね。ノエルちゃんが着いて来てくれて良かったぁ。始めは半信半疑だったけど、女一人旅を続けて来たってだけはあるね!」 アミスはこの七日間で何度も魔物と遭遇し、その度にノエルに助けられて来たのだ。 最初は傭兵でも無い旅人(トラベラー)のノエルに、身を守ってもらうのは気が引けた。 だが今はノエルの強さに一目置いていた。
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