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「特定の条件で文字が浮かぶようになっていたみたいだね。
一体、どういう仕組み何だろうね」
まじまじと紙を見つめているヒュー
不思議な光景に興奮しているのか、耳がせわしなく動いている。
「どうでしょうね。」
ぺちぺちと当たる耳に反応せず。
淡々と喋る雫。
「もしかしたら、君のストーカーだったりしてね。」
「その時は、お話をしたいですね。」
「今のはボケたつもりだったんだけど」
「分かりづらいですね。」
「行こうか…シズク」
ショックを受けたのか、ヒューの耳は、力なく垂れ下がり
このままでは進まなそうだからと、提案をするヒュー。
「開け扉」
「一言かけて…
心の準備ぐらいさせてくれよ。」
そのヒューの呟きを最後に
世界から、1人と一匹が消えた。
この世界は、それでも何事も無く時を刻む。
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