招待状Ⅰ 第1 始まり

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「特定の条件で文字が浮かぶようになっていたみたいだね。 一体、どういう仕組み何だろうね」 まじまじと紙を見つめているヒュー 不思議な光景に興奮しているのか、耳がせわしなく動いている。 「どうでしょうね。」 ぺちぺちと当たる耳に反応せず。 淡々と喋る雫。 「もしかしたら、君のストーカーだったりしてね。」 「その時は、お話をしたいですね。」 「今のはボケたつもりだったんだけど」 「分かりづらいですね。」 「行こうか…シズク」 ショックを受けたのか、ヒューの耳は、力なく垂れ下がり このままでは進まなそうだからと、提案をするヒュー。 「開け扉」 「一言かけて… 心の準備ぐらいさせてくれよ。」 そのヒューの呟きを最後に 世界から、1人と一匹が消えた。 この世界は、それでも何事も無く時を刻む。
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