タイムスリップ

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「なるほど…。」 「では、この子をうちで預かろうじゃないか。」 「近藤さん、本気でいってんのか?」 「ああ、こんなかわいい娘さんを放っておいたらかわいそうじゃないか。それに、この組の情報を知っているなら、長州に渡ったりしたら大変じゃないか。」 「うっ!!」 「さすが近藤さんですね。情に厚く、器が大きい。やっぱり局長はうわさ通りの人ですね。」 「へぇ、そんなことが先の世でも伝わってるんですか?」 「はい、山南さん、近藤さんの人柄も、土方さんの句のことも女好きのことも、鬼の土方、仏の山南っていう言葉もあるくらいなんですよ。」 「仏の…、うれしいですね。」 「てめえ、今、女好きって言ったな!」 「はい、もててもててしょうがないって、貰った恋文を実家に送って自慢したとか。昔、奉公先の女の人に子供をはら…うぐぇ!!」 「もういい、やめろ!!」 「ぷはははっ!!」 ん、沖田さん? 「土方さんそんなことしてたんですか?」 「てめえ、総司……。」
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