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「沖田さんは……労咳にかかります。」
「えっ!?」
「本当かね!?」
一同がざわつく。
「労咳で慶応4年5年30日に亡くなります。」
「だから、その悲しい人生を、私がいい方向へ変えます」
「ふうん、僕が死ぬって?」
「はい、だから私の言うことを聞いて下さい。」
「それ、嘘なんじゃないの?」
「沖田さんは近藤さんを守るために生きる。近藤さんを守るためならなんだってするって、9才の時、試衛館に連れてこられたときに誓ったんじゃないですか?」
「何でそんなことまで…。」
「言ったでしょう。先の世から来たって…。」
「他の事も当てましょうか?沖田さんが女子嫌いな原因とか?」
「…っ、言わなくていいから!」
そう、沖田さんは女子嫌いだ。試衛館時代に近藤さんの養女として来ていた女の子に、お嫁にして下さいと言われたところ、「修行中の身ですので」と断って、その女の子がそれにショックを受け、自害する(未遂で終わるが)ということがあったからだ。
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