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「今日はいつもより遅かったな、どうした?」
「別に何でもないよ、昨日夜更かししただけさ。」
俺は何故かこいつとよく席が隣になる。只今この学園の二科生である俺達、この学校は四年制であり1~3学期の1学期ごとに席替えがあるのだが一科生時の3回と二科生のクラス分けを含む現在4回も隣の席になっている。何で美少女とかじゃないんだ…
「光輝ーっ!!」
と、朝方の喧騒に劈く様な声が響き渡り一人の少女が俺の目の前のイケメンに凄まじい速度でタックルを叩き込んだ。
「会いたかったわ光輝んぅ!!」
と、今しがたラグビー選手も真っ青なタックルをかまして現在光輝に頬ずりしている女の名前は美鏡蓮(みかがみれん)黒いボブカットの髪にクリっとした大きな目、小柄な体格でこの学園の“守ってあげたくなる美少女ランキング”第一位を獲得した女だ。まごう事無き美少女であろうが、じっさいはブラック・ストマック(腹黒)だ。
「ちょっと、蓮!光輝に気安く抱きつかないでよ!!」
再び喧騒を遙かに超える大声をあげて教室に入ってくる女がひとり。
「うぇ~ん!光輝ぃ、涼香が虐めるよぉ!!」
「涼香!!」
「ぅ…」
と、俺の目の前で繰り広げられる茶番。もううんざりするね朝から……つか蓮は光輝の腕の中で黒く微笑んでいやがる。
「邪魔よ無能!!」
といって俺を蹴飛ばす涼香―――大森涼香(おおもりすずか)、パツキンのストレートロングの長髪にスカイブルーの碧眼、祖母がドイツ人のクオーターでツンデレポジ。この学園の“ミスツンデレランキング”第一位を得た女だ。今の言動で分かると思うが弱い能力者や俺に相当あたりがきつい。正直かなりウザい…
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