孤島でゾンビとKOROSHIAI

目覚めの時間です

で、どうせならその島を使ってバイオハ×ードしちゃおうかなと思って。今度は奴隷じゃなくて、平和に生きる一般市民の命を買ってきたわ！さすがに奴隷より高かったわー。とりあえず五十人ぐらいかな、買ってみたの。首相から知事に掛け合って買ってもらっちゃった。

いままで平和だった日常が、ある日突然、一変する───そんなキャッチフレーズなんてどうかしら！なかなかにオシャレだと思わない？ゾンビvs一般市民。おもしろそうだと思わない？思うでしょ？んん、どうせなら記録して映画にしちゃいましょうか。私とあなたとふたりで見るの！楽しそうねえ、それなら私、安心して死ねるかしら。

ゾンビになるにはウイルスに感染しなくちゃいけないわ。感染方法はゾンビの体液が体内に侵入すること。噛みつかれたらほぼ百パーセントアウトね。ゲームオーバーだわ。ゾンビは理性がない分、欲望に忠実よ。お腹が空けば人間を食らうし眠たくなれば限界まで寝る。あ、性欲はないわ。ゾンビの生殖器は機能していないの。少なくとも彼らの臓器はほとんど死んでいる状態ね。

そろそろその一般市民を乗せた飛行機が島に到着する頃なんだけど……あ、いたいた。中にいる彼らの誰かが飛行機の扉を開けた瞬間、サバイバルゲームは開始されるわ。ドアは一度開くと、閉まることはないの。飛行機の中にはこの五十人が１か月は悠に暮らせるだけの食料があるわ。島の害虫や野生動物の一切は駆除したし、一般市民の敵は本当にゾンビだけね。ちなみにゾンビの食糧は生きた人間だけよ。飛行機内の食事には目もくれないでしょうね。

どれを見る？あ、このカップルなんてどう？まずは彼らを見ていましょうか。