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「グルルルル…」
なんの鳴き声…?
私は辺りを見回した。
すると、あの巻物に描いてあった絵とそっくりな虎がいた。
琥珀色の目をした虎が。
「おいで、琥珀。」
私は何でこの虎の名前を知っているんだ?
虎は私の呼びかけに答えるように近づいてきた。
そして、私にすり寄ってきた。
「琥珀は気づいているんだね。私が私じゃないことを。」
まるでそれに答えるように喉をならしていた。
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