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私が縁側で一段落している時だった。
何やら奥から怒鳴り声が聞こえてきた。
私は溜め息を吐きながら向かった。
「何でお前なんかに指図されなきゃならねぇんだよ!」
「あんたがしっかりやらねぇからだろ!」
ただの言い争いで済めば良かったんだ。
言い争っていたのは野村君と新入隊士だった。
二人は刀を抜き始めた。
流石にこれはね…
「いい加減にしなさい。仲間同士でこんな内輪揉め、あり得ないよ。」
私はクナイをそれぞれの顔のすぐそばに投げた。
二人の顔は血の気がどんどん失せていった。
お互い、暫く睨み合っていたが、刀を仕舞った。
そして、新入隊士の方は此処から出ていった。
「夏さん、止めてくれてありがとう。俺じゃどうしようもなかった。」
相馬君が頭を下げる。
私はかなり慌てた。
「いやいや!私はただ…相馬君が頭を下げる程のことはしてないよ。」
野村君はどかっと座って腕を組んでいた。
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