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「あいつが副長の悪口を言うから…」 かなりイライラした様子で話していた。 そっか… 土方さんのことを… 「あのね、喧嘩するのは止めないけど刀まで抜くって…」 そういう私も人の顔すれすれのところ目掛けてクナイを投げてしまった。 止める為だから仕方ないと勝手に考えた。 「何も分かっちゃいないんだ。あいつらは。」 確かに今さっきまでいた隊士は鳥羽伏見の戦いを経験していない。 周りから見れば私たちは賊軍だ。 でも、それでも集まってくれる人がいる。 私はそれに感謝していたのに… 「野村、言うことも分かるが、もう少し冷静になれ。私闘は切腹だったのだ。」 野村君は息を呑んだ。 局中法度は誰にでも通用する。 例え幹部でも。 「夏さん、ありがとう。」 「もう少し、仲良くね。」 私はまたさっきまでいた縁側に戻った。
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