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現在時刻8:00。入学式の開始が8:30からだ。
俺の家は学校から自転車で5分もあれば着くほど近いので、まだ時間に余裕がある。
銀色の郵便受けに映る自分を見て髪型チェック。ツンツンと立った少し茶色い髪の毛。三矢滝高校は校則はかなりユルいらしいのでこれくらいならなんのお咎めもないだろう。
ドンッ
そうしているうちに、後ろから自転車に軽く衝撃がきた。
振り向くとちっこい少年が自転車に乗って俺の自転車にぶつかって停止していた。
「うぃーっす」
「はよー」
むこうのチビが声をかけてきたのでそれに応える。こいつの名前は要 深弦(かなめ みつる)。同じ中学だったやつで、高校も三矢滝だ。
「高校生になってもちっこいなーハハハ」
男子だが152cm。背が小さすぎて小学生みたいだ。
「うるせー!毎日セノ○ック飲んでるのになんにも伸びないんだよ…。この前なんて小学生にケンカ売られたんだからな!」
まぁ深弦は小さい割にケンカは強いので小学生相手ならギッタンギタンにしただろう。
「全裸にして土下座させてやったわコンチクショウ」
なかなか酷いやつだ。
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