転校生は俺の為に存在している。

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転校生が来ない…。 ―――もう家に帰りたい。 こんな帰巣本能が働き始めた頃になって、ようやくヤツは現れた。 「ユウ!!ちょっww毬藻!!毬藻が動いとるで!!!www」 うっはwwホントだ毬藻が門乗り越えてる、わっしょい!!!! この際、桂馬が関西弁になってることなどどうでもいいや!!! 「よし桂馬、シーだ。今から毬藻とセバスの会話を一文字足りとも聞き逃さないように。」 「いぇっさー。」 俺達は『耳がでっかくなっちゃったあ』状態で毬藻達の会話を盗み……ゲフンゲフン。 間違った。毬藻達の会話を聞いていた。 「なぁ!!!何でお前作り笑いなんてしてるんだ!!?無理して笑ったって楽しくねーだろ!!!」 あらま。ウザい系ですたか。 「うっへぇwww斎藤氏wwまさかのウザい系でしたなwwwwwウザい系なら早く副会長とチューして総受けになってろww」 「そうですなww如月氏www残念ですなwwまさかのウザい系とは…」 ………と思っていた時期が俺にもありました。 「何故お会いしたばかりの貴方にそんなことを言われなければならないのですか。」 「なっ……!!」 「それに私自身もしたくてしている訳ではありませんし。癖になってしまったのですかね。まぁ……何にせよ、自分のことを他人からとやかく言われる筋合いはありません。………あぁ、少し長くなりましたね。では理事長室へ案内します。」 アイツは……ウザい系でもなければ総受けなんかでもありません。 「なら………なら、俺が笑かしてやる!!!ちゃんと見とけよ!!!……いないいないばぁ!!!!!」 ただのバカです。
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