初陣

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ふと向こうを見ると、千尋と明希さんの2人が話していた。 「いやー、惜しかったねぇ。」 「いやいや、千尋はよくやったさ。あんな動きをされたら私だって当てれなかった。」 「いやいや、明希さんも悪くないさ。まさか撃った瞬間に避けるなんて…… なぁ?」 「まぁ、お互いにレベルアップして行こうじゃないか。」 ………………。 「ねえねえ、トモ。」 傍らの奏太へ視線を移す。 「何だかあの2人、良い雰囲気じゃない?」 奏太が、物凄くイジワルそうな笑顔で言ってくる。 「むう……。でもあの2人なら、進展しなさそうじゃないか?」 「ふふ……分からないよ~?」 「………何か知っているのか。」 「うー、んー、……知らない。」 こりゃ、ホントに何も知らなそうだな。 「ねぇ、螢先輩。」 「何。」 「奏太先輩とトモ先輩、何かコソコソしてて怪しくありません?」 「………………どっちが攻めかな?」 「イヤイヤ!腐女子的にはアリですけど、恋する乙女的にはその組み合わせは認めません!何なんですか!好きな人がBLに走るって!」 「じゃあ私が貰う。」 「か、奏太先輩は渡しませんよ!?」 「違う、そっちじゃない。」 「あ、もしかしてトモ先輩の事、好きなんですかぁ?」 「そっちでもない。」 「……………じゃあ誰を?」 「実梨。」 「アッーーーー!?」
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