初陣2

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「ところで忘れてないかい?こちらは89式しかないのに、あっちはミニミを積んだLAVがあるんだぞ?」 明希さんが新たに絶望の種を投下してくる。 そうだ……。完全に火力不足なんだよなぁ……。 「…そもそも、今日初めて銃を握った人間30人位で基地一つ落とそうっていうのが間違い。」 螢が珍しく暗い顔で言う。 「………まぁ、いつも通りやろう。……………死なないんだし。」 もう、こう言うしかなかった。 ドナドナが頭の中で流れ初める。 子牛をのーせーてー。 しばらくそうして揺られていると、キキッ! とトラックが急停止する。 「……戦闘開始か。」 フッと薄く笑うと、勢い良く飛び降りる。 皆も続いてくる。 自然と全員が89式の安全装置を外して辺りを警戒する。 「残念だけど、まだこの辺りには見張りは居ないよ。」 十和田さんが話掛けてくる。 「さ、皆集まって!作戦を伝えるよ!」 ぞろぞろと30人が集合する。 今気付いたが、おっさんが少ないな。 中には奏太と張り合える位幼げな奴もいる。 15歳以上……だよな。 「とりあえず、12人の分隊2つと6人の班を1つ作って攻撃します。」 彼女はそこで一息着く。 「まず、分隊1は正面突破を目的としてとにかく突撃。分隊2はそれを後ろから援護。そして、」 なぜか俺に視線を移すと 「君達6人は裏口からこっそり……ね♪」 おいおい。これはまた、大役を任されたな……。 軽装甲機動車。(LAV) 分かり辛いが、ミニミ5・56㎜機関銃を搭載している。image=478283525.jpg
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