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「さぁ行くぞ、」
《王達よ今此処に生け贄は揃った、我の願いを叶えるため目覚めそして相応しい者を召喚せよ…》
そう言うと男は死体の積み上がった床に手をつけると、魔方陣が徐々に光を放ち光が大きくなり死体と一緒に消えた。
「フフフ、ハハ…これで神に一歩近づいた。」
男は笑いを抑え、死体の悪臭がこびりついた部屋から出ようとするが、何かに気付いたのか部屋の隅っこに目をやると。
「私とした事が君を忘れていたよ。」
部屋の隅っこには、鎖で手足を縛られ縛られている手足から血が垂れ、口には男が殺した人間の皮が詰められているまだ若い女が目を虚(ウツロ)にしてすわりこんでいた。
「君は気にいってたんだがな、まぁいい…それでは。」
男はどっから取り出しかは分からない細い剣をもち、そのまま女の頭の天辺(テッペン)を勢いよく刺した。
女は最後に目を大きく見開き、赤く充血した目で男を見て死んだ。
横に倒れた女の頭には剣の柄だけがあり、柄のさきが女の体に綺麗に収まっている。
男は女の死体を尻目に微笑を浮かべて部屋を出て行った。
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