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「しっかり! なんで、なんであんなことを!?」
現在、ストームウィングは自動操縦モード。
アイリスは、狭いコックピットをうまく体をよじり、血まみれで意識がもうろうとしているアスカに必死で意識を失わせまいとしていた。
あの時、アスカは操縦を後部座席へ無理に移行させ、自分の身を顧みずに決死の急旋回を行った。
直後、ダメージがたたり吐血し、今にいたる。
「あ…!! が、はっ…!?」
「なんで、あんな無茶を!? 死ぬんですよ!?」
「死…ぬ…のは、嫌に決まってる…ゴホ、ゴホッ!?」
「ならなぜ!?」
「―――じゃあ、自分の命一つで…! 一人の命が救えるとしたら、あッ!?」
「! しっかり!」
「ゴホッ!? が……っ、
救えるとしたら、くれてやるだろ普通…!」
と、弱々しいながらもしっかりした握力で、アイリスの肩を掴む。
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