一ヶ月

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事だった、彩夏と会ったのはまだ二回だけだ。だからもっと仲良く友達になりたかった、なのにあの日彼女は行方が分からなくなってしまった (どうしてあんな事に) 私は、一体どうしたら彩夏を助けられるだろう。ふとそんな風に考えていると、自分の部屋に着いた。扉を開けて中に入る、そして今は一人になりたい気分だった為扉には鍵をかけた 「彩夏は無事なのかしら?」 鍵をかける音は低く部屋に響いた、まるで自分の心に鍵をかけたような感じにも思えて。何だか泣きそうになっていた、もしも時間を戻せるのなら少女を助けられたらなら。そう思っていると、部屋の扉を誰かが叩く音がした トントンッ 「誰?」 二回鳴るノックの音に、私は首を傾げると扉の前に立ち訊ねた。すると次は誰かが続けに扉を叩く 「あれっ、誰かしらって、ここは私の家?」 狐鳥が来たのだろうか。そう思いながらドアノブを握り、扉を開けた 「彩夏?」 「お姉ちゃんじゃないよ」 そこに居たのは小さな少女だった、彼女を見て私は驚いてしまい。そのまま廊下で尻餅をついた、すると 「大丈夫?」 夏々が心配する様子で私を見つめた 「え、えぇ。大丈夫」 「そう、あのね。おじゃまします」 夏々はしおらしくなりながら挨拶をした、少女が丁寧に挨拶をするので私は正直驚く 「あ、こんにちは、あははっ……」 少し苦笑いを浮かべながら私は少女に挨拶をした、そしてその後。夏々がどうしてここに来たのか訊ねた、途端に少女は俯きながらこう答える 「お姉ちゃんを、一緒に皆で探してほしいの」 力無く夏々はそう言った、そんな少女の姿を見ると自分まで悲しくなってしまい私はこう返事を返す 「良いわよ、皆に訊いてみましょう?」 そう答えを出した、だけど今皆は彩夏以外の人達は病院に居る。その事を夏々は知っていてこんな提案をしてきたのだろうか、ふと思い悩む一面だった。しかし元気の無い夏々を見ると今の自分と同じ気持ちだと分かった、だから協力したい。そう強く思った 「皆は何処に?」 だが流石に全員の入院場所は知らない、その為に少女に訊いてみる事にした 「えっ、私も分からないの」 しかしそう甘くは無かった、夏々は皆の居る場所すら知っていなかった。手がかり無しとは、まさにこの事を言うのであろう。そう思った矢先 「あのね?」
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