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病院の先生はこう言った、嘘は駄目だよと。笑いながら信じもせず小馬鹿にしたように言うと二階へとあがって行ってしまう、本当の事なのに信じてもらえず結局鈴蘭神社に置いてきた少女は誰かに見つけてもらう事を待つ事にした
(はぁっ)
そりゃあ、いきなりナイフが刺さった少女慌てて病院に運んで来た後。更に神社で人が死んでいるなんて言っても誰が信じるんだとは思うが
思わずため息を着いて、病院の椅子に座り込んだ。すると
「あれ、白幻達。花梨と花香の事を知っていたか?」
一番肝心な所を、色々あったせいで忘れていた。今更思い出すと正直自分自身に呆れてしまう
(連絡いれとくか)
メールを双子に送った、すると数分後、絵文字を入れて了解の文字が付いたメールが届く
「これで、大丈夫だよな。多分」
もう、だんだんと意味が分からなくなってきた。とりあえず帰るか、そう思って椅子から立ち上がるとケータイが再び光り、メロディーが鳴る
「うわっ!」
いきなりだったので驚いてケータイを落としそうになった
(何だよ一体?)
少し驚きながらもケータイを開く、すると見慣れぬ着信が届いていた。そこにはメール一件と表示されているが送信者は不明と表示されている
「はっ?」
恐る恐るメールを開くと、メールは画面が赤一色に塗り潰されていた
(気味が悪いな、おい……)
そう思ってメールを閉じようとすると、何故か消えない。一瞬ウィルスか何かが入ったのかと思い焦る、しかし他の項目は確りと起動した。何故かこのメールだけが消えずに画面に残っている
「何なんだよ……」
本当に気味が悪い、思わずケータイを床に向けて投げ付けた
「はぁっ、はぁっ」
息を切らしながら、投げ捨てたそれを拾い上げる。しかし一向に赤に塗り潰ぶされた画面は消えない、この瞬間気が動転していた自分は
「仕方ない、こうするか」
ケータイを真っ二つに折った、鈍い音がして。それは見事に壊れたかに思えた
(流石にこれで……)
そう思いケータイを裏返してみた
「うわあああ!」
その瞬間、俺は叫んだ。先程から相変わらず画面は消え等しない
『何かありましたか?』
その悲鳴が病室まで響いたのか扉を開け、看護婦さんが病室から出てきた
(な、何だよこれ……)
本当にもう頭が可笑しくなりそうだった、今は最早恐怖しか感じない。あまりに手が震えてそのケータイを床に落とした
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