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「あの位置で釣り合って安定したという事は、地球の質量と月の質量を合わせたぐらいの質量だという事だ。つまり地球よりも一回り大きな惑星である筈だ。そうでなければ公転周期が変わっている筈だと」
黄川が解説を加えた。
「うむ。そういう事だ。密度によっても変わるが、成り立ちの時期が同じなら同じような組成になるだろう。地球のデータも出してくれ」
白田は青山へ顔を向けた。
「オーケー。それにしても……グランパ教授は何故、太陽の向こうに地球と同等の惑星が有ると解ったのかな? 同じ軌道で真反対に在ったら、地球からの観測では永久に見えない訳だろ?」
青山はコンピュータを操りながら疑問を呈した。
「ああ、確かに。その事を訊いておけば良かった。そうだ! グランパ教授から預かった手紙が有る。予測の星を発見した時に開封せよと言われたんだ」
白田が青山と黄川に告げると、
「何だって!」
青山と黄川が顔を見合わせた。
サブスクリーンに地球のデータが表示された。
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