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特別展示室の中は、見覚えのある部屋が模されていて、そしてそれは
「俺の…部屋」
だった。
食器が山積みにされた流し。散乱する服に壁一面に並んだ水槽と棚に並んだ蛙のホルマリン漬け。
そして…
真っ白な机に、解剖途中の蛙が張り付けにされて置かれている。
「な、んで」
わけが分からなかった。
この趣味を始めてからは、部屋には誰も入れた事は無く、これを知っている人物は居ないはず。
目眩を覚えて数歩後ずさると、A君にぶつかった。
「凄いだろ?学校のコンクールで、お前の部屋を再現したいって言ったら、こんな事になってさ。お前にも見てもらいたくて呼び出したんだよ」
満面の笑みでそう言ったA君。
俺はA君の笑顔をみて、何も考えられなくなった。
ただ、A君への恐怖と、降り始めた雨の音だけがいつまでも記憶に残った。
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