いち。

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誰かな、と思って、声のしたほうを見てみると、なんと結城君がこちらを見ていました。 「教科書忘れた、見せて」 少し申し訳なさそうに、それでいて爽やかに、結城君は頼んできました。 私は先生にバレないように、結城君に教科書を見せました。 私の心臓はバクバクいっています。 私は別に、そこまで結城君のことが好きというわけではありませんが、こんなカッコイイ男の子に話しかけられるなど、滅多にないことです。 普段、あまり唯ちゃんや舞ちゃん以外の人と話さない私は、余計緊張していました。
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