不撓不屈

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それから聞こえた、 幾つもの足音は。 転がった黒い影を押さえ込む人影に、 追々するごとく走り寄ってきて。 「……もう……」 頭上から降り注ぐ声音と共に。 「……大丈夫、だよ」 ようやく。 本当に、ようやく。 12年越しの安堵を、 涼子の心へ、伝えてきたのだった。
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