小さな恋

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プシューッ なんとか滑り込めた… 7時ぴったりの新宿行き 愛しの彼は…あ、いたいた 反対のドアの隅に 今日はイヤホンしてないんだー 一種のストーカーのような チェックを終えた にしても 今日は混んでるなぁ… 前のおっさんがぐいぐい押す 私の体は 反対のドアに押されていった “新百合ヶ丘~新百合ヶ丘~” ドアが開くと共に後ろからさらに押され、押された結果.... 倒れそうになった “ヤバイっ” 自分ではどうもできない 力の流れに流されそうになった グイッ “!!!!!” 誰かに腕を引かれ 守るように抱き締められた 「ここで降りる?」 頭をふる 「わかった。しばらく我慢して」 こくんと頷く私 私が見えるものは 青いネクタイだけ… 先の恐怖よりも 淡い期待でいっぱいいっぱいだった
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