0人が本棚に入れています
本棚に追加
プシューッ
なんとか滑り込めた…
7時ぴったりの新宿行き
愛しの彼は…あ、いたいた
反対のドアの隅に
今日はイヤホンしてないんだー
一種のストーカーのような
チェックを終えた
にしても
今日は混んでるなぁ…
前のおっさんがぐいぐい押す
私の体は
反対のドアに押されていった
“新百合ヶ丘~新百合ヶ丘~”
ドアが開くと共に後ろからさらに押され、押された結果....
倒れそうになった
“ヤバイっ”
自分ではどうもできない
力の流れに流されそうになった
グイッ
“!!!!!”
誰かに腕を引かれ
守るように抱き締められた
「ここで降りる?」
頭をふる
「わかった。しばらく我慢して」
こくんと頷く私
私が見えるものは
青いネクタイだけ…
先の恐怖よりも
淡い期待でいっぱいいっぱいだった
最初のコメントを投稿しよう!