1章

8/13
前へ
/50ページ
次へ
母 「やっと、やっと家族全員で暮らせると思ったのに。  こんな………。う~ん。」 オダマキ博士 「!!お、奥さんしっかり!」 ルビーの家出がショックだったのか、フラついた双子の母親を、咄嗟にオダマキ博士が支えた。 オダマキ博士 「とにかく、センリに連絡しましょう!」 母 「そ、そうですね。」 自分のポケギアを取り出し、センリへと電話を掛けると、それほど時間をかけずに繋がった。 センリ 「もしもし。」 母 「あ。あなた、私です。」 センリ 「ああ。ルビーはどうした?」 母 「それがまだ見つかっていなくて………。オダマキさんや御嬢さんの話では、やっぱり家出みたいで………。ああ、どうしたら………。」 オダマキ博士 「奥さん、変わります。  ………センリか?オダマキだ。とりあえずは警察に………。」 センリ 「警察に知らせる必要はない。    私が探す!」 グシャ! ブツッ ツー、ツー、ツー ハルカ 「あ、受話器握りつぶしちゃった………。」 サファイア 「凄か~。あんたの父親は凄か人なんやねー。」 凄いっちゃ凄い。 普通は受話器は握りつぶせないもの。 ハルカがそう心の中で思っていると、再びサファイアが話しかけた。 サファイア 「そういえば、まだあんたの名前聞いとらんね。あたしはサファイアったい!」 ハルカ 「ハルカだよ、よろしく。」 サファイア 「よろしくったい。……なぁ、ホントにあいつと姉弟なん?」 ハルカ 「そうだよ。正真正銘、血の繋がった双子の姉弟。」 サファイア 「……その割には、全然似とらんとね。」 ハルカ 「そうかな?顔は確かに似てるとは言われないけど……。  あ、でも目元は似てるんだよ。」 サファイア 「そうやのうて。あたしが言いたいんは、性格のことたい。」
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加