1章

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ガタガタと、道路を行くのは一台のトラック。 荷台には、大きく『引越』の文字があった。 その中には、段ボールに入れられた荷物のほかに、子供が2人いる。 1人は少年、もう1人は少女だ。 この2人は、遠くジョウト地方からここホウエン地方に引っ越してきたのだ。 まさに今日。 この2人は双子で、少女が姉、少年が弟である。 ? 「ちょっとー!お父さんがテレビに出てるわよ~!  ねぇ~、前に来ていっしょに見ましょうよ~。  聞こえてるの!?ルビー!?ハルカ!?」 トラックを運転している2人の母親が、そう声をかけてきた。 どうやら、トラックに備え付けられたテレビに2人の父親、トウカジムのセンリが出ているらしい。 だが、2人は。 ルビー 「フーッ。今、忙しいんだって…。  よし!ようやくできたぞ!キミたちの帽子だ!かぶってごらん!!」 そう言って、自分の手持ちであるポチエナ、ラルトス、エネコに出来上がったばかりの帽子をかぶせた。 ルビー 「ワーオ!!Elegant(エレガント)!!  おや?キミはちょっと右側の毛が伸びすぎかな?」 そう言うとどこからか鋏を取り出し、ポチエナの尻尾の毛をカットしだした。 チャキチャキチャキ ルビー 「すばらしい!サイコ―!!Beautiful(ビューティフル)!!」 すると、それまで黙っていたハルカが口を開いた。 ハルカ 「相変わらず、手先が器用なんだね。」 ルビー 「アハハ。さすがにハルカには負けるけどね。」
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