-あれから-

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他県の知らないど田舎に 嫁ぐ予定だった為。 免許を取りに行っていた。 その理由の何処かに "初めては広樹を乗せたい" なんて思いながら 通ってた学校。 「本当に、別れられた… 乗せられるのかな、広」 まだ伝えてない気持ち いとも簡単に壊した あたしの決意。 貴方は、笑う? 簡単だなって 単純だなって 人の気持ちなんてそんなモノって 冷たく、笑ってしまうだろうか? 卒業試験を終えて 学校の最後の送迎に乗り 奏と別れたコトを報告しなければと 携帯を見る。 お父さん…と 奏のご両親と あとは…身近な友達か。 広樹…に伝えたら どんな反応するだろう …本気にしたの?って 言われるかな… いい。 先の保証より。 まだココに居られるんだって 現実の方がずっと幸せ。 薄暗くて寒い夕方の帰り道 そんな日も 貴方の車を探してしまう。 逢えない日々も 切ない気持ちも いつかどんな結末が来ても 暖かいまま記憶していたい。
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