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"別れたよ"
先の約束も
…サキさんと別れる約束も
してないし望まないフリのまま
広樹に告げた。
笑われるのが怖くて
携帯の画面を伏せる
一人、返事を待つ静かな部屋
怖くてあたしは
思い出をなぞる
いつだって、不安定だった
この恋愛に
あたしはいつも終わる覚悟をする
もしかしたら今日。
サヨナラ言われるかもしれない。
そう思いながら
一日を過ごす。
返信はきっと
…サキさんに気付かれない様
サキさんと居る家の中で…
返してくるんだろう
もう、誰のモノでもない
ノラ猫みたいな気持ちで
恐る恐る返事を待った。
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