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奏のご両親、身内、友達に
婚約破棄に至ったコトを伝えた。
やっと恵理が幸せになってくれると
喜んだ父はひどく驚き。
奏のご両親は気付いていたのか
最後まで優しく見守る様な
口調でその旨を受け入れてくれた。
話を知っている友達は
口を揃えて返事をする
"えりがやっと本音貫いたね!
良かった!
ひーくんと一緒になるの?"
首を横に振り答える
"ひーくんは、サキさんと
別れたって言ってるけど
きっとまた戻ると思う。"
一時的な、幸せなんだろうと
伝える…。
そうなってしまえば
きっとあたしはもう耐えるコト
出来ないだろう。
だから…そうならない様に
願うしかない。
サキさんと別れてと
嘆いて別れてもらっては
何の意味も無い。
我慢して、我慢して
それで広樹が
あたしの所に来てくれた時
ごめん、でもありがとうと
言えば、言える日がくれば
ハッピーエンド。
あたしは彼を責めたく無い。
"えり、健気過ぎるよ!
結婚やめてまで
ひーくんが好きなのに?"
"でも、ほら。
ひーくんとサキさんだけの
話じゃないからだよ"
二人が惹かれ合った理由が
皮肉にも結ばれない理由にもなるんだ。
99回惨めになって
1回笑えたらラッキー。
そう思うコトで広樹と
居る時間を選んだのだから。
不満気ながらも解らなくもないと
複雑な表情のアカネ。
"えりは、幸せになって欲しいよ…"
"ありがとう。
ごめんね、アカネ。
それでもひーくんを諦めらんないから"
言葉にすると強まる
それでも広樹を諦められない
それがあたしの答えなんだ。
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