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SEXも、キスもしない――――。 私は、どこかでそれも含めての同棲なんだと思っていたのでは?  じゃあ、この人は本当に何のために私と同棲をする気なのだろう――――。 「小田切さん……何が、したいんですか?」 「え? まだ聞くの?」 そう言って、含み笑い。 私の胸の中は、ますますモヤモヤしてくる。 「いきなり会ったばかりの私と同棲して、他に目的あるんですか?」 「目的は一つだよ」 「だから!?」 「傷を舐め合いたいだけだよ」 「…………」 ゴンッ!! 私は再度、額をテーブルにぶつける程、思いっきり項垂れた。 そんな私を余所に、小田切さんは――――。 「お姉さ~ん! マッコリ、ボトルで下さ~い!」 そして私は店員さんに手を振る彼を見つつ、考え込む。 ――――これから先私はいったいどうなるんだろうか。 ――――彼とどうなっていくんだろうか。 グルグルと不安が渦巻き、失恋で落ち込むどころじゃなくなっていた――――。
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