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「俺、今日帰り遅いから外で食べてくる。戸締まり宜しくね」
「はい……」
「体調、大丈夫なら荷物少し持って来たら良いよ」
「はい……」
「あと、これ携帯番号とアドレス。登録しといてね」
「はい」
「じゃあ、行って来ま~す!」
小田切さんは、極上の笑顔を向けていた。
「行ってらっしゃい」
思わずつられて、笑顔で答えてしまう。
再度ニッコリ笑って、小田切さんは出勤して行った。
「…………。とりあえず、会社に休暇の連絡を……」
携帯、携帯――バックは~と、ベッドの近くに置かれている。
ふと、渡されたメモを見た。
そこに書かれた番号とアドレスは、確実に小田切さんのものである。
「……やっぱり……夢じゃなかったか……」
ポスンッ!
――――ベッドに私は、力なく倒れ込んだ。
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