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「香織ん、明日何か用事ある?」 「いえ……特に」 「じゃあさ、大きい荷物で必要なの運ぼう。俺、会社に置いてる車持ってくるから乗せてこよう」 「えっ!?」 本格的に同棲の準備を進められているよね? 「午前中は、用事あるんだけど午後は手伝えるから、香織ん準備しといてよ」 「……はい。お願いします……」 あぁぁ――本当に流されやすいな~私――――。 でも何か、この同棲は決して無駄にはならないような気がする。 「じゃあ、再度、乾パ~イ!」 「乾杯ぃ~!」 カチンッ! 私の複雑な気持ちとは裏腹に、ワイングラスは美しい音を鳴らした――――。
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