Part,1
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顔を上げて眉を潜める僕を見て肯定の返事とみなしたのか、満足気に笑うと口を開いた。 「努力するより、ほしいものを簡単に手にはいれてみないか?」 何を言っているのかよくわからなかった。 ついにこのおじいさんはぼけたんじゃないのだろうか。 なにもしないで手に入れるとかそんなの誰もが叶わないことだろう。 現に努力しても僕はダメなのだから。
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