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桜の花びらがそっと私の目の前で舞っている。
春の始まりを告げる、少し優しくない風とニュートンの重力の法則に弄ばれてる桜の花びらは、自分の意思とは無関係に地面に、落ちていく。
『桜も俺らも大差ないよ。』
彼の台詞が頭をよぎる。
っうか、その彼が今私の目の前にいるんですけど!
はぁーっ
心の中で大きなため息を一つ。
彼に伝えたい想いがあるのに、上手く言葉で表現することが出来ない。
カチッ
と聞き慣れたタバコに火をつける音が聞こえた。
見慣れた彼のタバコを吸ってる姿だが、どこか切なさが漂っている。
多分これが映画や小説ならエンディングに近いシーンなんだろう。
モチロン、ハッピーエンディングなんてありえないの理解している。
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