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「え……？」
「あ……いや、その……」
―――――馬鹿か、なに言ってんだよ。なんで急にこんなこと……最悪だ。
「…………」
突然の問い掛けに目を丸くしていた璃理だったが、口ごもる葉月を見て、次第にその表情に理解が広がっていく。
「……私は、帰ってくるって思ってるわよ」
ぽつりと呟かれた答えに思わず視線を向ければ、璃理は柔らかな笑みを浮かべていた。
「確かに硫黄さんは自分から離れて行ったんだし、可能性は少ないかもしれない。でも、赤嶺さんはもちろん……葉月もいるし。きっと、大丈夫よ」
「……どうだか」
不覚にも頬を緩ませてしまいそうになり、誤魔化す為に心を擽る言葉に精一杯の反論をすると、璃理から顔を背けた。
「それに、期待の新鋭、戦場を翔る黒彗星ウルティマブラックこと私もいるしね！」
「……なんだよその黒なんとかって。初耳だけど。というか、アホサキがいてもな」
「ちょっと、なによそれ！」
それからオフィスに到着するまで、葉月は頬の熱を冷ますことに専念せざるを得なかった。
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