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「心配かけちゃってごめんなさい!」
入室後、全員が揃っていることを確認するなり頭を下げたあいに、誰もが一時に安堵を見せた。
「あいちゃん……腕、大丈夫?」
「あ、うん。怪我をしたのは肩なんだけど、連鎖して腕も痛めちゃったの。負担をかけないように一応腕は吊ってるけど、もうほとんど完治してるから気にしないでね」
愁眉を寄せた璃理に左腕を固定する白い三角巾を見せ、あいは苦笑した。
負傷したあいが病院に運び込まれてから、今日でようやく三日というところだ。いくら極致正義の医療技術が先進しているとはいえ、外的要因により人事不省となったことを踏まえれば、この復帰は早い部類に入るのだろう。
「あい、まだ無理するなよ?」
それを理解している勇太郎は、何かあれば即座に手を差し伸べることが出来るようにあいの傍らに寄り添っている。
「大丈夫だよ。傷は塞がってるんだし、いつまでも休んでるわけにはいかないもん」
勇太郎の配慮をやんわりと遠慮し、あいは笑ってみせた。
「……そうか」
それに返すようにして、勇太郎も笑みを浮かべる――しかし、それはいつもの力強い笑みではなく、どこか鬱然とした色を伴っていた。
――……レッドもピンクも、なにかおかしいよな。
静かに二人の様子を観察する葉月だったが、
「みんな、聞いてちょうだい」
違和感を掘り下げる前にカヲリが手を叩き、耳目を集めた。
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