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***** 「おお~、幸人!久しぶりだなぁ。すっかり大きくなってぇ」 「ほんまにお兄さんになったなぁ」 予定通り2日後、3時間も車に揺られて田舎に到着。 毎年恒例の大歓迎。 このセリフも毎年恒例だ。 世間に比べるとかなり遅く生まれた初孫の僕は、おじいちゃんとおばあちゃんにものすごく可愛がられていた。 アレ食えだの、コレ見てみろだの、ゆっくりテレビも見られない。 これだから、おじいちゃんの家は嫌いなんだ。 気だるさMAXで僕が荷物をほどいていると、おじいちゃんが嬉しそうに押し入れをゴソゴソしだした。 「そうだそうだ。幸人にコレ買ってきたんだ。お前が退屈するといけないからなぁ」
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