部長、味噌汁に蛙入ってます。

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その日の放課後。 僕は鬼津先輩にお礼をしにいった。 「だいじょーぶ。 おれい、いらない。」 土下座をしてお礼をいうと 鬼津先輩はそういった。 「鬼津先輩!! 本当にすいませんでした!! 迷惑ばかりで…」 僕は申し訳ない気持ちでいっぱいだった。 不甲斐なくて悲しかった。 でも鬼津先輩は、 そんな僕をみて 不思議そうな顔をしていた。 「めいわく? そんなのないよ? 山岡くんのどじみて 私もどじのけんきゅーしてるし、 それに “大好きな“山岡くんが 嫌がるのやだし…。 だってわたしが さっきみたいなことして ドン引きしないの山岡くん だけだもん。」 鬼津先輩は… 「だからやなことあったら いってね? わたし、あたまおかしいと おもわれてるから なんでも庇ってあげられるからね。」 そういって 笑っていた。 僕は、 嬉しい気持ちで 溢れた。 でも悲しさは 別なものになって なくならなかった。
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