プロローグ

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いきなりだが、異世界というものを信じるだろうか? 本の中のように魔法が存在したり、魔物が出てきたりする世界や、地球よりも遥かに文明が発達した世界などだ。 一般人なら普通はNOと答える人が多数をしめるはず。 もし異世界が存在すると思ってるやつが本気でいるとしたら、そいつは変人とかちょっと残念なひととして近所で有名になってたりしてしまうのは避けられない。 かくいう俺も20年前までは異世界否定派だった。そう20年前までは…… 20年前俺はこの世界にやってきた。理由は分からん。まぁ分かるはずもなかった。 あれは確か前の世界で25歳の時だったと思う。なにせ20年前のことだよく覚えていないが、高校卒業後、自衛隊にはいった俺は自衛隊を2年で退職後、退職金と貯金で各国を旅していた。カッコ良く言えば旅人、悪くいえば根無し草。 旅をし始めて数年、ある時俺は一発の銃弾に倒れた。 場所は確かメキシコの裏路地。興味本位でフラッと入った場所だった。正面からの一発。 旅する前から死ぬ可能性が高いことはわかっていたし、自分が決めた人生だ、死亡保険もしっかりはいってる。後悔なんてほとんどない。 ただ心残りがあるとすれば、親より早く死んだことと、もう少し世界を見て回りたかったことかな。 前の世界で最後にみた風景は拳銃を構えているメキシコ人の姿だった。 で、目が覚めるとこの世界、通称第8世界の小さな洞窟だったというわけだ。ちなみに俺がもといた世界は第7世界と呼ばれる場所だと思われる。まぁ目覚めた時に体が5歳くらいに若返っていたり、洞窟で色々あったりしたがそれは今、語るべきではないだろう。 ちなみに第◯世界とかいう世界の番号の決め方は、ある本によるとジュズみたいに異世界どうし円を描いておりジュズ玉の上から右回りに第一、第二、となっているらしい。世界は全部で10ある。 となり同士の世界は魔法の力によって観察することがでできるとか。 隣あってない世界を詳しく観察するすべは今のところなく、魔力のあるかないかくらいを判別できる程度らしい。 その本に書いてあった第7世界の特徴から俺は前の世界が第7世界であっただろうと予測している。 文明の発達具合とか地形とか断片的な情報、そして何よりも第7世界は魔力がとても少なく魔法を使える人間は皆無という情報から第7世界イコール前の世界と推測した。
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