1章 すべての始まり

7/17
前へ
/117ページ
次へ
アリアスはそれを大きくバックステップを踏んで躱す。 衣類にが切れ、だらりと垂れさがる。 幸い身体に刃は届かなかったようだ。 慣れている。 この三人の暗殺者は、あまりにも戦闘慣れしてた。 アリアスは踵を返すと走って逃走を試みる。 ただ逃げるのではない。 撒くのだ。 隙を見てひとりひとり片付ける。 それ以外に手段が残されていないのだ。 「逃がすな!」 しゃがれた声の男が声を上げると、追いかけてくる足音が背後からしてきた。 いくら走っても撒ける気配がない。 これは暗殺のスキルに精通している証だ。
/117ページ

最初のコメントを投稿しよう!

49人が本棚に入れています
本棚に追加